daily  AyameX  NEWS 2001 07-12

あべの古書店二代目の日々

12月7日
文学を探せ』(坪内祐三/文藝春秋)の刊行は数ヶ月前に知ったが、読みたいと思っているのにどういうわけか書店で出会わない。今週届いた「[本]のメルマガ vol.89」にこの本のことが書かれていて、これはもうどうしても読みたくなった。
谷島屋書店の文芸評論のコーナーには坪内祐三の著作がまとまって置いてあるが、『文学を探せ』は見あたらない。書籍検索システムで店内の在庫の有無も調べたところ、たしかに在庫があるようだ。データをプリントアウトして店員の女の子に渡したら、二人がかりで探してくれたが、一向にらちがあかない。
結局、平積みにした書籍の後ろで半ば隠れるようになってた「文学エッセイ」の棚に、一冊だけさしてあった同書を自力で見つけた。タイトルそのまんま、文学を探せでしたよ。

それから『狂乱廿四考』も購入。この本もさんざん探した。いや、探したというか、書店へ行くとタイトルを失念してしまって、それで買いのがしていたのだった。もうボケ始めたかな。

12月1日
去年の今ごろ、ということは二十世紀最後の十二月だが、俺はいったいなにをしていたのかと、ちょっと振り返ってみたら、ご近所の古書店「するが書房」さんで『バフォメット』(クロソフスキー/ペヨトル工房)なんか買っている。
本日は「するが書房」さんで『フリークス』(レスリー・フィードラー/青土社)を買った。昔、この本は新刊で購入したのだが、手元不如意の折りに手放した。いまだに手元不如意であるにも関わらず、性懲りもなく再入手したりしているのは「業」が深いのか。
先日、初めてAmazon.co.ukで買い物をした。『FREAKS : WE WHO ARE NOT AS OTHERS』その他。『FREAKS』は手元不如意の折りに手放した一冊。どこで買ったのか、全く憶えていない。RE/SEACHに注文して取り寄せたのか、あるいは洋書を扱っている書店に頼んだのか。しかしどこで「売った」かはハッキリと憶えております。当店で売りました。
くっ、どうしてまた同じ本を買うかね、性懲りもなく。
嗚呼、くり返すくり返す。再び二十世紀へまっしぐら…

11月28日
来日中のタトゥー・マスターが二人来店し、錦絵や墨絵の本や能面の写真集を買ってくれた。むう、きょうび「和風」を買ってくれるのは海外の人たちばかりだ。しかもエクストリーム…
彼らを当店に案内してくれたのは、「彫誠(かな?)」さんという若い刺青師で、ウチのすぐ近所にタトゥースタジオを構えている。全然知らなかった。東京で仕事を始めたが、海外のコンペティションに出かけていることが多いので、家賃の安い静岡に住んでいるとのこと。話せば「世界は狭い」ってやつだけれど、中身は内緒。
スウェーデンから来たTHEO JAKのホームページはここ
そしてここがロンドンからやって来たMOのタトゥー・ショップ。
こういうサイト、初めて見ました。

11月5日
なんで俺はこうも根気がないのか。商人失格!
イヤイヤ病というわけでもないのに職場放棄。となると谷島屋書店に行ってしまう。あーあ、やっぱりルーチン。『三茶日記(坪内祐三)』『あたりまえのこと(倉橋由美子)』「ダ・ヴィンチ」を買った。

10月27日
リズム&バランス元気会を主宰するチャッキリのりおが来店。
インドを代表するシタール奏者のキショール・ゴーシュ、同じくインドのタブラ奏者のビブラブ・モンドール、これにタンブーラ奏者を加えたトリオが、チャッキリの秘密基地「天空海間」で演奏会を行うそうだ。
10月28日(日)と11月11日(日)の二回公演。50名限定。
問い合わせは0120−76−3313(リズム&バランス元気会)、E-mailはinfo@genkikai.orgへ。

10月25日
書斎でインタビューを受けている人の映像があると、つい背後の書棚に目がいってしまう。
テレビドラマで小泉今日子が寺山修司の詩集を開いていた。スタッフの世代というか、ねらい所がしれるぞ。まあ、こういう細部にひっかかるのが、我々の年代ですな。キョンキョンが本を戻すその棚に、Kは『ソフィーの世界』が並んでいるのを見つけて大いにウケた。ん? まてよ、『ソフィーの選択』だったかな? たぶん『ソフィーの世界』でいいはずだけれど、主婦的には、『ソフィーの選択』のほうがアイタタだ。

10月20日
軽トラック二杯分の書籍宅買いで、荷をひたすら三階から降ろし、足がガクガク、その日は店を開けるのを断念。翌日、キツイ筋肉痛で中途退場、次の日はラジオドラマの収録で休んで、そんでもって昨日は「風邪のような症状」でダウン。結局四日も休業してしまった。鬱。

10月12日
水銀座の内村玉斎こと浜松の映像作家・袴田浩之からイベント案内。ほおお、静岡文化芸術大学で。ここを見てちょうだい。

10月11日
UP-TIGHTというバンドの白旗さんからライブ案内。5月に行われたライブに引き続き、再び灰野敬二のサポートをつとめるそうだ。ここを見てちょうだい。

10月8日
CURRENT93のニューヨークライブが中止になった。オハイオで行われる予定だったWHITEHOUSEのライブも中止になった。戦火の下のサラエヴォで『ゴドーを待ちながら』を上演したスーザン・ソンタグは、いま何を考えているのだろう。

TPS(シアター・プロジェクト・シズオカ)は来月、イギリス公演を行う。友人が何人かこの公演参加しているのだが、いったいどうなるのだろう。

朝一番で「戦争だ 都心は、警備が厳重になった テロが心配」というメール。いったいどうなっているのだろう。

10月5日
夕刻、当「あべの古書店」はNHKテレビから取材を受け、ローカルプログラムの生放送に出演。その中で紹介した古書が、放送からわずか10分後に売れた。「テレビ、みたんですけど」と来店のお客様。ううむ、テレビの力ってやっぱり凄いんだ。

9月22日
この記事、↓、asahi.comからまるごと引用。

「宇宙葬」ロケット失敗、インド洋に落下か
 日本人14人を含む6カ国47人の「宇宙葬」用遺灰カプセルと、米航空宇宙局(NASA)などの2衛星を積んで21日、米カリフォルニア州から打ち上げられた民間ロケットが、1段目の切り離し時に軌道を外れ、打ち上げに失敗した。遺灰カプセルと2衛星はインド洋に落ち、「海洋葬」になったと見られる。
「宇宙葬」は「海洋葬」に変更となりました。これ、笑ってもいいでしょうか。でもよかったね、内陸部に落ちなくて。インドのもうチョイ上の方だったら大変なことになっていた。異教徒の灰がばらまかれた、ってんでタダじゃすまない。

9月17日
ペヨトル工房から最後の荷が届いた。これ以降、追加の注文をすることは出来ない。
この一年、多くの人々が在庫の保護に動き、4万冊以上の書籍を断裁から救った。黒木實さんのご厚意で、当店もなんとなく知られるようにもなった。
さて、これからぼくはこの書物を必要としている若者たちに、ぼくは正しく手渡すことが出来るだろうか。あと十年、二十世紀のことを考えよう。

9月9日
閉店後、Mと連れだって『キス・オブ・ザ・ドラゴン』を観に行った。妻帯中年男が二人でレイトショーというのもいかがなものか、ト、侘びしい感もあったのだが。
ペヨトル談義をするうち、Mが『ウッドストック陰茎斬り』(草間彌生/ペヨトル工房)を所有しておることが発覚。激怒するもかろうじて平静の表情をつくる。うぬぬ、この男、いくらペヨトル因縁者とはいえ、どこまでため込んでおるのか…。
映画は当たり。面白かった。ただちょーっと気がかり。これ、もしかしたらゲイ映画の範疇? やばかったか、中年男二人組。…うう、いやあああ!

9月8日
一念が通じたのか、ここに記して置いた100円本がすとんすとん売れた。なんとなく因果関係があるような気がしてくるのがミソです。頑張ろうという前向きの心持ちになりますな。

近頃のお気に入り、「全日本キックボクシング」。

9月7日
相変わらずネット古書店からペヨトル本を買っている。
暫く忘れていたページ「AyameXはここでペヨトル本を入手した」を復活させた。本当は価格も公開したいところだが。

9月6日
既に『ペヨトル興亡史』を購入されていた平野雅彦さんとは意外なところでご縁がある。
平野さんに関してはこちらをご参考にされたし。
本日はあべの古書店にご来店、ペヨトル本をドッサリお買いあげいただいた。どうもありがとうございます。
ひとしきり平野さんと、人と人との因縁話。さても「縁」とは不思議なものなり。ここ数年の出会い、初めて知り合ったというのに、その昔、どこかですれ違っていた人ばかり。ことによると人の「因縁」は四十歳までで完結してしまうのかもしれない。残りの人生、余録と思えば、すべて閉じた因縁の内に、それとしらずに出会ったり別れたりか。たしかに終わっているぞ、俺。

9月5日
SBSラジオ「すっとんしずおか昔話」の声優でご一緒させていただいているTさんがご来店、『ペヨトル興亡史』をお買いあげいただいた。ありがとうございます。
ひとしきり、人と人との因縁話をTさんと。さても「縁」とは不思議なものなり。ここ数年の出会い、初めて知り合ったというのに、その昔、どこかですれ違っていた人ばかり。ことによると人の「因縁」は四十歳までで完結してしまうのかもしれない。残りの人生、余録と思えば、すべて閉じた因縁の内に、それとしらずに出会ったり別れたりか。やはり終わっているのだな、俺。

9月1日
ミュージシャンにして水銀座の役者もこなすブックオフ・ウォッチャーのMが来店。当店がペヨトル工房の書籍販売に着手したそもそものきっかけは、彼からの情報であった。そのMが本日またしても激震の報告。なんとMは「GEO」で『バフォメット』を500円でゲットしたそうな!!!なああんでええ、そんなペヨトル本がああ、「GEO」にいい!!!悔しいぞおおお!!!
Mには『ペヨトル興亡史』をお買いあげいただいた。どうもありがとうございました。

8月31日
水銀座の死体役者+プロジェクトmuseスタッフ+静岡市こどもミュージカル運営委員+種苗店店主のMが来店。ふるとたのしい「ふるポテ」を差し入れ。屈辱の小便汚損事件のその後は如何と立ち寄ったそうな。『ペヨトル興亡史』をお買いあげ。どうもありがとうございました。お連れのご令息は店内にて不可解な行動、汽車の絵本を手にしてようやく落ち着く。向かいの瀬戸物屋でブタの蚊遣りを買うと言い残したが、使う機会はあるのかね。

8月29日
幸田露伴の『五重塔』はありませんか、と問われて、あるにはあるのですが当店の在庫は昭和32年の岩波文庫で、活字が甚だ読みづらいのです、新刊書店で岩波文庫をお求めになったほうがよろしいのではないでしょうか。
ああ、かながふってあるのはありがたいが、この旧字体は、わたしのように眼が弱ってきますと相当疲れますよ、絶版ではないでしょうね?
今年の岩波文庫解説目録にはありますね。

新潮文庫から幸田露伴は消えていた。娘の幸田文はますます人気だというのに。これはイカンのではないかなあ。

8月24日
春陽堂の「大通世界」や狂言本や、明治期に発刊された和本が売れた。『金々先生栄花夢』は、ちょっと惜しかったのココロ。

8月21日
台風11号。本日休業。

8月20日
「利」はほとんどないのだが、100円均一本がぽつぽつ売れて嬉しかった日。特にそれが何故この本が100円で売れぬのか?コーナーに載せた本だったりすると3倍は嬉しい。

『少年ジャンプ』を買って『バガボンド11』を買って、『明治文學遊學案内』を読んだついでに『明治東京畸人伝』も購入。

8月19日
古書店らしい本がどっと動いた。中西悟堂の『定本 野鳥記』全集端本や奥野健男『太宰治』、1982年の『宝島』誌。現代思潮社の古典文庫を探しにきたお客は、同社の『ブランキ革命論集』を買っていかれた。
『定本 野鳥記』の装幀は芹沢_介。この芹沢_介だが、少し前までは漢字コードに「_」の字がなかったはず。あべの古書店のホームページをみたら、ちゃんと「芹沢_介」と表示されている。いつの間に使える漢字が増えたんだ?

8月18日
ブックオフで新潮社の「日本文學全集1・二葉亭四迷」を買ってしまった。100円、ナリ。あべの古書店でもこの全集(通称赤本)の端本は、先日大量に100円均一へ投入したのだが、どういうわけか「二葉亭四迷」はなかったのだ。これでとりあえず「浮雲」「其面影」「平凡」の三部作は確保できた。絶版文庫も心おきなく店の棚に出せるというものである。

8月17日
某古書店で『ワールズ・エンド・ガーデン』(いとうせいこう)を買った。オビ欠、100円、ナリ。九十年代に手放してしまった「心残りの書」群の一冊。この本は刊行当時即買いで、「くっそおお、やられたぜえ」と歯ぎしりしながら読んだ。あれから十年たったけれど、俺はどう変わったのだろうか。なんだか怖くて、まだページを開くことができない。

8月15日
昨日は久しぶりに舞台照明家のYさんが来店。『ペヨトル興亡史』をご購入。ありがとうございます、当店の『ペヨトル興亡史』お買いあげ第一号はYさんでした。
そういえば、昨年あべの古書店がペヨトル工房の「新刊」を扱い始めたときに、最初にペヨトル本を買ってくれたのもYさんだった。これも「因縁力」のひとつであろうか。

当店も帰省中の若者が立ち寄ってくれると、普段は動かぬ書物が生きる。今日は、谷川俊太郎、高橋源一郎、蓮實重彦、村上龍がドサドサッと出ていった。ペヨトル本も好調。『フリスク』『ソフトマシーン』『世紀末少年誌』『夜想』、毎日なにかしら売れている。そして何故か『華文字の死想』が二日連続で売れた。

8月14日
事件勃発!!!
昨日、店の表に陳列せし商品が、なにものかの小便によって汚損された。中型のコンテナに入れた均一本が、まるまる小便まみれ。
おそらく宵の散歩犬の仕業であろう。当店の周辺は放置猫が数匹住み着いているので、犯人は猫という可能性もなきにしもあらずだが、十中八九、散歩犬とみた。なにしろここ浅間通り商店街で犬を散歩させる飼い主どもは、マナーがまるでなっとらん。アーケードの柱はいたるところで犬の小便にまみれ、「犬にオシッコをさせないでください!」の哀願張り紙が、更なる汚染に濡れる始末。
これは立派な犯罪であるぞ。器物破損、器物損壊、営業妨害。こういう苦情はどこへ出せばいいのか。被害届は出せるのか?
それにしても、当店の前で、読者に取りあげられるをじっと待つ書物たちを、犬の排尿場とし、そしらぬ顔で立ち去った不明の飼い主よ、あべの古書店二代目はきさまを呪詛す!!!


汚損本は廃棄いたします…。

8月7日

 市外廿日市に住んでいた海軍技術大尉若木重俊も広島へ駆けつけ、この地獄図絵の中を高等師範の校庭まで来て、そこに倒れていた中学二、三年の少年に水をくれと呼びかけられた。若木大尉は落ちていたクリームの空瓶に目の前の小川の水を汲んで与えた。
「兵隊さんですか、海軍ですか」
 と、少年はきいた。
「うん、海軍だよ」
「ぼく、目が見えないんです。足も動かないんです」
 それから、少年はきいた。
「海軍さん、ぼくたちも戦死ということになるんでしょうか」
 若木大尉の組んでいた両腕の上にぽたぽたと水が落ちた。泣いていると気がつかないのに、涙がひとりでにあふれていたのであった。大尉ははじめて知った。精神の自覚とは別に肉体が泣くということがあることを。
昭和二十年八月六日、一瞬の閃光で、二十万人の広島市民が殺された。軍人は戦争で死んで「神」になる。庶民は、ただ苦しんで死ぬだけである。

8月6日
山田風太郎『同日同刻』を読み始めた。太平洋戦争開戦の一日と終戦の十五日、同日同刻、人々はどこで何をし、そして何を考えていたのか。
『パール・ハーバー』を観て喝采している連中に憤りを感ず。日本映画界は総力を結集し、特殊メイク、特殊効果、CGを駆使した、ヒロシマ・ナガサキの原爆映画を製作せよ! ムロタニツネ象の『人形地獄』も忘れるな!←この漫画は「原爆漫画」だったのだ。

8月5日
先月購入し、半分まで読み進んでそのままになっていた坪内祐三『靖国』をやっつけた。この本、早くも文庫化とは。ぼくはハードカバーを新刊書店で買ったが、奥付は1999年1月初版だった。三年を経ずに文庫化か。これが普通なのかな。いま世間の耳目を集めている「靖国参拝問題」をあてこんだのでは? でも文庫では、ハードカバーの装幀は再現できまい。カバーは「靖国」の硬派な写真だけれど、カバーをはずすと、その下からはとってもキュートな表紙が現れる。そんなことは、まあええわ。

『靖国』は「首相の参拝問題」を考えるネタにはならぬが、なんとも奇妙な、というか因縁としか言いようのない出来事を数多く掘り起こしている。なによりも著者自身が、その因縁の磁場にまきこまれ、とまどっている姿が印象的だ。

昨年の春あたりから、Kがばかに靖国神社に関心を持ちはじめた。上京するたび靖国神社を訪れ、千鳥ヶ淵を散策する。なにが気になるのか、本人にもよく判らないらしい。

一ヶ月ほど前だったか、Kがこれを読めと川端康成の文庫本をよこした。岩波文庫の『伊豆の踊り子』である。東京の田端だったか日暮里だったか、イイ古書店を見つけ、私的に欲しいような本はなかったが、ゲンをかついでこれを買ったそうだ。
この短編集に収録された『温泉宿』が甚だイヤラシクてイイ、とにかく読んでみろ、と言うのでお薦めの『温泉宿』の冒頭を読んでみたが、どうにも興がのらず中断本と相成った。

三日前、『事故のてんまつ』を読んだ。当あべの古書店の「100円均一コーナー」でショタレているこの書、突然読んでみようという気になったのも因縁である。川端康成の自殺の真相を暴露する実話風のこの小説、著者・出版社と川端家の遺族との間で裁判沙汰になり、絶版(だから実は100円で売っていいような本ではないのだが…)、刊行当時は数多の作家や批評家からボロクソに言われたものである。ところがこれがめっぽう面白い。先駆的なポストモダン小説である。事実か小説か、とか品性下劣なゴシップ小説、ってんで世間も業界も騒然としたものだけれど、「書くという血腥い行為」が横溢するこのご時世からすれば、なんとも牧歌的な少女小説の感がある。川端康成の小説って面白そうだ。

とにかく、ここからぼくは「川端康成」へ弾かれた。
で『温泉宿』。なるほど頗るイヤラシイ。しまった、川端康成か、うかつだったぜ、と思いつつ巻末へ。川端が「あとがきで」収録作品の解説を書いている。と、ぼくの目に飛び込んできたのが『招魂祭一景』のタイトル。「招魂祭」とはもちろん靖国神社(旧名招魂社)で行われる祭礼である。「因縁力」発現!、ト思いましたね。『招魂祭一景』は『靖国』の中でも言及されていて(タイトルだけだが)、ぼくはすっかりそれを失念していたのだった。

とにかく、ここからぼくは『靖国』へ弾かれた。
後半を読み進むうち、『靖国』は靖国神社を、そして靖国神社と坪内祐三をめぐる、現在もなお進行中の奇怪な因縁の物語であることが判ってくる。
ガツンときたのは、この書のなかにペヨトル工房の『夜想 モダン』のタイトルが登場したこと。
『事故のてんまつ』を読んでいるとき、いつも頭のすみにあったのは、『ペヨトル興亡史』に今野裕一氏が書いている、川端康成と佐川一政についての文章だったのだ。

佐川一政の『霧の中』は当あべの古書店の「100円均一コーナー」でショタレている書だ。この本は小説『霧の中』の他に、佐川の「川端康成論」を収録している。そこで佐川は川端康成の『片腕』という作品をシュールリアリスム小説として語っている。今野裕一氏も『片腕』の事を書いている。『事故のてんまつ』の語り手の少女は、『片腕』が大嫌いだと言っている。

8月3日
ペヨトル興亡史』の書評が出ていると知り、「週刊朝日」を買った。東海林さだおの連載コラム「あれも食いたいこれも食いたい」が、浅草のどぜう「飯田屋」を取りあげているのを発見。ぼくが知っている数少ない浅草の老舗。うぬぬ、「どぜう丼」などというものがあったのか。連れのいいなりになっていたものだから、丸鍋以外のメニューは目に入らなかったのだな。「あれも食いたいこれも食いたい」は単行本で何巻にもなっていて、あべの古書店にもずんと積まれているが、…何故売れぬ?
同誌、林真理子は市川右近と対談。右近は今月末、静岡で東海道四〇〇年祭祝祭劇『佐久夜』の公演を行う。『佐久夜』は浅間神社の主神、木之花咲耶姫の物語。当店は、その門前でひっそりと商いをしております。

8月2日
短期特別古書目録「立候補しました」は終了。全員落選。一冊も売れませんでした…。
で、本日より短期特別古書目録、「追悼・山田風太郎」をはじめました。

8月1日
追悼・山田風太郎。

今日は浅間通り商店街の「せんげん夏門前」市。5時から商店街は歩行者天国になるので、はりきって舗道に均一本を積み上げたところに、痛恨の夕立。
泣く泣く撤収。だがその均一本の中に「船山馨」がまぎれこんでいたのを発見。回収! これは100円本ではありません!
そういえば先日見つけた船山馨本は『雨季』だったな。雨に呼ばれたか。あれ、どこに置いたかな、と探したが見つからぬ。あれれ、どこにやったのか? するとそのかわりに『喪失の季節』船山馨が出てきた。うう、どうなっておるのだ、当店は???

7月30日
ぎゃっ、夏の高校野球県大会、出身校が優勝しちまった!! 39年ぶりの甲子園だって。

「21世紀最初の」ってフレーズが嫌いです。21世紀最初の国政選挙とか21世紀最初のワールドカップとか、なんでもかんでもつけやがって。なーんか不愉快になります。と思ったら、ぼくも今年1月1日、いきなりこの言い回し使ってた。くっ…。
21世紀最初の夏の甲子園大会に出場します、静岡市立高校(←この学校って名前がねーの)。

7月29日
あーあ、静岡県知事は石川嘉延の三期目に決定か。空港も決定か? 文化パトロン継続か? 継続せい!

7月28日
エドワード・W・クラークについてお客から教えられた。
クラークは明治のはじめ、静岡に滞在していたアメリカ人宣教師。
布教のために来日したのではなく、駿府城内にあった静岡学校で、洋学や物理、数学の教鞭をとった。静岡学校の生徒は、徳川とともに静岡へ移住してきた幕臣たちである。
クラークを招いたのは勝海舟だった。就任の契約書にはキリスト教の布教禁止の条項があったが、勝海舟の計らいでこれは削除されたという。
クラークはカメラを持参していたため、当時の静岡の様子を数多く写真に残した。この貴重な写真はアルバムにして海舟に贈られ、その後早稲田大学の図書館に所蔵されている。
帰国後クラークは『日本滞在記(日本滞留記?)』を著していて、この書は邦訳もされた。
(不覚なことに版元が判らぬ。)

7月27日
ああビックリしたあ、小泉たんから電話がかかってきた! といっても録音されたメッセージが流れただけだが。でもどうして当店に? あれかな、「らいおん・はーと」購読しているからかな。
ポスターでは石川静岡県知事と握手をする小泉たん、実は水野せいいちと仲良し。
我も水野せいいちを支持する。木内みどりさんも頑張れ。応援に来たマチャアキ、見たかった。

7月26日
先日来、船山馨の本はないかと何人かのお客に訊かれた。新刊書では、最近テレビでやっていた『お登勢』だけは文庫が復刊されたようだが、その他は全滅。
なにか在庫があったはずだと店内を探し、『旅の手帖』(青蛾書房)を見つけだした。すると今日も船山馨を探しているお客が来店。件の本を買っていかれた。その後、再び店内を捜索。昭和23年発行の『雨季』が出てきた。

7月25日
短期特別古書目録、「立候補しました」をアップ。

7月24日
小堀杏奴の単行本が売れた。購入していった女性は、小堀杏奴が森鴎外の娘だと知らず、ただ文章が気に入って買うことに決めたようだ。なんの先入観もないまま。うーん、感無量、ありがたい。

このところ、なんとなく鴎外の気配。クーラーを設置するために帳場の後ろの棚を整理すると、筑摩書房の森鴎外全集が見つかった。そんなものがあったのか、と親父が呆れる始末。

フォーサイスはないかと言うお客がいて、平積みにされた本に隠れた棚をごそごそやったら、鴎外選集(岩波書店)の端本が出てきた。こんなところにこんな本が。なんでまたフォーサイスと一緒に???

そういえば二、三日前にも、同じ鴎外選集の端本が売れた。評論・随筆の巻が三冊あって、若い男性がまとめて買っていかれた。よく見つけたな、と思うような場所に置いてあった本だった。その日は小栗風葉の本が売れて、これにも驚いた。

ぼくは文学書のポピュラリティとして岩波文庫・新潮文庫で読めるか否かを目安にしているのだが、同文庫には小堀杏奴も小栗風葉も収録されていない。
ようやく当店も古書店らしい書物が動きだして嬉しい。

7月22日
改革、改革! ついに悲願のクーラーを導入しました!
この勢いで「蒸散」もやってやる! んでもって、明日は休業。

7月20日
埼玉の劇団どくんごより公演のインフォメーションが届く。全国を巡るテント興行。
あらら、6月2日が浦和で初日? もうツアーに出てんだ。今日は宮崎か。
「どくんご」のホームページはここです。

明日は、いよいよクーラー設置!

7月19日
一大決心。
もう我慢が出来ぬ!
店にクーラーをつけると決めたのぢや。

7月18日
京都の出版社「冬弓舎」から『ペヨトル興亡史』が届いた。梱包を開け、出てきたまっさらの本を見て、「あ、ペヨトル工房の本だ…」と思った。『ペヨトル興亡史』の装幀は、ペヨトル工房のすべての(かな?)出版物の装幀を手がけたミルキイ・イソベの仕事だから、印象が似ていて当然だけど、そればかりではなく、書物の持つアウラのごときものが、ペヨトル本とそっくり。本を創る人たちにはきっと、「出版者(しゅっぱんもの)の魂魄」があって、それはこういう形で継承されて行くのだなあと思いました。
昨年の6月、友人からペヨトル工房の解散を聞いた。ペヨトルのHPで、ほとんどの在庫書籍が断裁されるであろう実状を知った。なんとかならぬものかと、ぼくはこのHPに所感を書き、そのぼやき文が『ペヨトル興亡史』の編集者である黒木氏の目にとまった。一冊でもいいから在庫を断裁から救おうという呼びかけが、あれよあれよという間に、「断裁阻止運動(?)」に広がり、志を同じくする人たちがネットを通じて結集した。なんだかNHKの「プロジェクトX」みたいな展開だったけれど、たった一年前の「始まり」が、とても、いや、途方もなく遠い気がする。
書物はそれを生かそうとする者と、それを読む読者がいるかぎり生き続ける。けれどもその書物を生みだした作家や出版社は、やがて消え去る。ディック、バロウズ、ギベール。みんな21世紀を待たずに死んだ。そうか、去年はまだ20世紀だった、それでこんなに「遠い」気がするんだ。ようやくペヨトル工房は「終わる」ことが出来たんだな。

7月17日
日々のぼやきと古書目録がぐちゃぐちゃと混然。これはイカンと自省し、本日より書籍紹介を分離した。
本日の一冊」。こちらで印刷遺物をご案内する。

更に新コーナーを設置。実業は辛い。

7月16日
高橋源一郎がとてつもない仕事を成し遂げた。『日本文学盛衰史』を一気呵成に讀了し、驚愕というか感銘というか感動というか、いわく名状しがたい心境だ。
ぼくはずいぶんいろんな本を読んだが、それまでに一度も読んだことがないのに、ひどく懐かしい気持ちにさせる本があることを、この『日本文学盛衰史』ではじめて知った。
思うに、その時、ぼくは「文学」に出会ったのだ。
ポストモダン・フィクションの極北、メタ文学の最高峰。まるで作者の遺書のようなこの本が、日本文学の夜明け前に思える。
おかげで同じ明治文学ネタの『慶応三年生まれ七人の旋毛曲がり』は後回し。

これで明治文学の読者が増えるといいのだが。
で、本が棚にないのではお話にならないと、あべの古書店の店頭在庫を調べてみた。
二葉亭四迷の例。
○浮雲/二葉亭四迷/岩波文庫
○浮雲/二葉亭四迷/新潮文庫
○平凡/二葉亭四迷/新潮文庫
これだけしかないのか、全集の端本はなかったかなと探したが、見つからなかった。ところが意外なことが判った。岩波文庫も新潮文庫も、二葉亭四迷の著作は『浮雲』しか収録していないのである。新潮文庫『平凡』のカバーを見ると、昭和49年(1974)当時は、新潮文庫は『浮雲』『其面影』『浮雲』『あいびき・めぐりあい』の四冊を刊行している。また、岩波文庫版『浮雲』(昭和48)の巻末目録にも同書と『平凡他六編』『あひゞき・片恋・奇遇』の三タイトルが記載されている。版元の方針か、読者によって淘汰されたのか、現在新刊書店で入手可能な二葉亭四迷(文庫)は『浮雲』のみ。
当店はかろうじて『平凡』で古書肆の面目をほどこした。むう、こんなことではイカン。

その後、青空文庫で 『あいびき』/『小説総論』/『余が言文一致の由來』/『予が半生の懺悔』/『余が翻訳の標準』/『四日間』/『私は懐疑派だ』
を発見。

7月15日
昨日の田中康夫長野県知事の来静、応援演説は4時からであった(チラシによれば)。特にニュースになった様子もないが、本当に来たのだろうか?
田中康夫氏は御母堂が静岡育ち、本籍が静岡県庵原郡富士川町と知り、俄然、贔屓の傾向が強まった。地元びいきで何が悪い。

西武百貨店は八十年代に日本の文化パトロンを華やかに演じた。それがいわゆるセゾン文化だけれども、バブル経済の崩壊とともに、西武はそのツケを払わされる。傾きかけた西武を立て直したのは、水野せいいち静岡県知事候補だったんだね(平成2年、株式会社西武百貨店代表取締役社長に就任)。
思えばこの数年間、現静岡県知事の指揮下で静岡県は文化バブルだった。世界的なビッグ・イベントだった「第2回シアター・オリンピックス」といい、静岡県舞台芸術センター(SPAC)の設立といい、今年も海外より多数のアーティストを招聘して開催された「春の芸術祭」といい、実に太っ腹なパトロン振りだった。ぼくは相当な恩恵にあずかったなと感謝しているけど。
「第2回シアター・オリンピックス」に使われた経費は−公式には−約14億円。入場者数は−公式には−約7万6千人。ってことはー、観客一人を入れるために、県は約18万5千円を投入したってこと? エライ! 文化支援はこうでなくちゃ。セゾンも偉かった。そして文化の星空を見上げているうちに、足元の地盤が崩れた。いや、セゾンと比べちゃイカンな。堤氏は「文化」が判っているけど、現静岡県知事は歌舞伎と能の違いが判らない。
以下、『静岡県総合情報誌 しずおか VOL.7』より引用。

石川嘉延静岡県知事 たとえば舞台芸術でいいますと、清水市出身で世界的な演出家の鈴木忠志さんに、活動の本拠地を静岡市平沢に置いてもらった。すると、地元の若い人たちの中に、演劇のプロ、本物を目指そうという人たちが出てきた。「本家・本元づくり」は人づくりにもつながっていくんですね。彼がやっているのは歌舞伎の手法を現代劇に取り入れた、まったく日本オリジナルのものなんです。それが高く評価されて、今年はアメリカやミラノにも招待公演に出かけていくんですよ。
だから歌舞伎じゃなくて「能」なんだってば(でしょ?>ケンシンさん)。
終了だな。今度は水野せいいちさんの県政の下、坂本龍一のオペラをグランシップで開催してもらおう。ローリー・アンダーソンをゲストにして。くくく。

7月14日
本日、水野せいいち静岡県知事候補の応援演説に、田中康夫長野県知事が来静、午後1時、呉服町通り青葉公園前(で、たぶん行われたと思う)。
数日前、同じ場所で小泉首相は1万2千人の静岡市民(女子校生中心)を集めた。
田中康夫か、よおし、『なんとなくクリスタル』を持って行ってみよう、あわよくばサイン本に…。ところが当店には同書がなかったのぢや。あれれ、たしか100円均一の棚にあったはずだが…、『ブリリアントな午後』は、…これも無い。ぢや『新・憂国呆談 神戸から長野へ』にするか。そのうちふと思い当たった。田中康夫は神戸空港建設反対運動をやっていて、でも結局駄目だったんだよな、空港は出来るんだよな、今回の県知事選挙の争点は静岡空港建設の是非、ぐぐっ、ちょっと縁起悪いかも。行くのやめた(←仕事しろ仕事を)、と思ったのが昨日。でもやっぱりなーんとなく気になるものだから、用事にかこつけて、遊説場所界隈をうろうろ。
近在のY書店で高橋源一郎『日本文学盛衰史』、坪内祐三『靖国』、「ダ・ヴィンチ」を買った時点で12時45分。炎天下、直射日光を浴びた途端、「まじめな商売するぞ」と田中康夫のサインについては終了、店を開けようと立ち去ったのぢや。すると急に新たな欲望というか懸案が。スティーヴン・キングの新刊『不眠症(上)』が出ておるぞ、どうするのぢや?
どうするったって、『スタンド』だって先行発売の上巻だけ買って、後は放り出しちゃっただろう、上巻全部読んでいながら後半はもういいやって、それってよっぽど「駄」なんじゃないのか、キングはもういいよってしょっちゅう言ってんぢやないか、買うの、買うのかよ、下巻は7月中旬発売予定だってっから、すぐ出ちゃうよ、そうなると上下で6000円だよ、いいの?
でもー、なんかデリーの話みたいだからさー、それに「邪悪との戦い」の物語で…。
あのなー、そういうのはお子様向けの演劇でやってりゃいいの、あべの古書店に出した『スタンド(上)』は売れたのかよ?
売れない。
だろ、お前だけだよ、地方都市で『スタンド』の上巻だけ買ったのは、お前の人生振り返ってみろ、『アキラ』が掲載された「ヤングマガジン」ずっと買っていたくせに、最終回が載った号だけ買い忘れたぢやないか、あれで商品にならなくなっちゃっただろ、十年寝かせて売るつもりだったのに。
うぐぐ…。
本日営業。

7月13日
声優のお仕事。SBSラジオ「すっとんしずおか昔話」を二話収録。
よって本日休業。

7月11日
参議院議員水野せいいちさんを招いての朝食会に参加した。朝の8時に起きているというだけで「頑張ったな、俺」の気分。変われるか、俺?
それにしても静岡県政のバカっぷりに呆れた。そういう県政の下で平然としている我らが悔しいぞ。とりあえずここかな。

7月5日
ようやく『怪奇探偵小説傑作選・海野十三集』ちくま文庫を買った。Y書店へ行って在庫がなかった時は、「ああっ、初版ぢやなくなっちゃう、帯がなくなっちゃう」と書痴症が発生してしまったのぢや。タトゥー本が実用書コーナーに置いてあるE書店で、無事入手。一緒にディックの『シビュラの目』を買ったけど、もしかしたらもう持っているかも。

7月4日
あづううういいい。本日も静岡は日本一暑かったのではないですか?

7月3日
本日もペヨトル本が届く。
WAVE10都市と演劇
WAVE12廃墟庭園

7月1日
ううう、暑い。あべの古書店には冷房はないのぢや。店内、裏から表へ、風はよく通るのではあるが、どんづまりの帳場はうだるのぢや。

日暮れて涼やかなる風と共に、女優の「木内みどり」さんがいらして、AyameXは握手してもらったのぢや。いや、古書を見にいらしたわけではない。真相はいずれ明かす。

6月28日
トーベ・ヤンソンの訃報にちょっと沈んだ。
講談社文庫の「ムーミン」シリーズは全八巻。あべの古書店に揃っています。

6月27日
いやはや、もう6月も終わりではないですか。
下の日付より既に40日が経過。もたもたしているうちに、今月もちくま文庫の「怪奇探偵小説傑作選」が出ているはず。第五巻は『海野十三集』だが、本屋へ行っていないので判らぬ。

そして本日もペヨトル本が届く。
マンディアルグ『みだらな扉』。

この間、いろいろな事がございました。
鳥肌が立つような買い入れもございました。

ライブで共演させていただいたJINMOさんとは初対面でしたが、開口一番、「水銀座のホームページ、見てますよ」と言われ、びっくら仰天いたしました。
なんでもJINMOさんはペヨトル工房のファンで、社主の「解散日記」をずっと読んできたそうな。うぬぬ、「因縁力」。ペヨトルがつなぐご縁でありました。

日々の愚痴ばかりではなく、古書者としてなにか世のためになるような事をしようと、急に思い始めました。ただなんとなく。
で、買い物の報告ではなく、「売り物」を紹介しようではないかと、ちょっと商売ッ気を出しまして。といってもなにしろ持久力がないので、ぼちぼち

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