平成11年度静岡県芸術祭 演劇コンクール審査評



VECTOR MANIA 『KALEIDO SCOPE』

(10月3日 静岡市視聴覚センター 小長谷美香・作・演出)

 テーマは「両親・家族」であると解説にあるが、なるほどセリフを聞いていると、複雑な家族関係の中での、家族の絡みを想像できる。しかし、目の前で演技している役者にはそんな雰囲気は感じられない。短いコントを積上げた、ドタバタ劇のように感じられた。まづ、脚本をしっかり練ってほしい。全体に一本の柱が通った、地に足がついた作品を期待する。作劇法を基礎から学んでほしい。