平成11年度静岡県芸術祭 演劇コンクール審査評



シアターLABO/1 『ストレイチルドレン』

(10月23日 浜北市スタジオ 風 TALOH WORKS作・演出)

 ノストラダムスとスターウォーズの世界をミックスした超おとぎ話である。脚本はテアトロ新人戯曲賞(1996)の受賞作であるが、過激なセリフ回し、オーバーアクション駄洒落などがちりばめられていて、若者の喝采を受ける面はあるだろうが、理屈を重ねたセリフや話の筋立ては、理解不可能。漫画世代ならいざしらず、観客対象が極端に狭い。二十聖域(世紀)の滅亡! などと教祖風に振る舞っても、人々はついてこないし、ストレイシープではない。 小劇場の手づくり舞台は工夫のあとがみられた。演技者の熱演は空回りしていたようだ。