平成11年度静岡県芸術祭 演劇コンクール審査評



総評


 残念乍ら本年は芸術祭賞に値する作品がなかったのは寂しかった。
 若者たちで結成する新しい劇団が多く参加したことは、舞台芸術がだんだん末端にまで浸透しつつあることと思われ喜ばしいことではあるが、その反面演劇を安易に考え、企画、脚本、演出、演技などを練ることなく、単に自分たちのパフォーマンスで終始するだけでは観客の満足感は得られない。
 今後そのような新しい劇団がどのように成長していくかが、県舞台芸術の課題であろう。